独身でいたいわけではない

二十代後半に入ると友人たちが次々と結婚していった。

今では子持ちの友人も少なくない。

子供ができると一気に遊びに行く機会が減る。

子育てや家庭のことをきちんとしている友人を尊敬しているのだが、寂しいと思ってしまうことがしばしば。

結婚すると夫婦だけでなくそれぞれの両親とも家族になるので、イベントが増えることは分かってる。つもり。

子供ができたら外出するのがとてもとても大変なことも分かってる。つもり。

休日に奥さんから「休みの日ぐらい子供の面倒みてよ」って言われるのも分かる。

言いたくなる奥さんの気持ちも分かる。分かってるつもり。

でも、それでもやっぱり寂しい。

周囲に既婚者が増えたことにより

「独身はいいよな。」

と言われることが増えた。

独身だと時間もお金も自分の好き勝手に使えてうらやましい。

休みの日好きだけ寝れていいな。

趣味にそんだけお金かけれるって夢みたいだよ。

このようなことを言われる。

言われるたびに、自分がダメ人間のように思えてきてしまうのだ。

結婚していたり、子供がいたりすると時間もお金も制限される。

その制限された中で友人たちは充実した日々を送っているのに、自分は時間もお金も自由なのに中身のない毎日をだらだらすごしている気がするのだ。

三十歳という節目が近づいてきたせいか

「結婚しないの？」

「結婚のこと考えてないの？」

と言われることも多くなった。

そんなことは全くない。

現在進行形で結婚したいと思っている。

むしろ結婚していない自分に自分自身が一番驚いている。

そもそも結婚って“結婚”が勝手に向こうからやってくるように思っていた。

自分が結婚したいと思ってる思ってないに関わらず、二十代後半にもなれば自然な流れで結婚して、子供ができて、そうやって年老いていくものだと思っていたのだ。

でも現実はそんなこともなく、今のところ結婚の予定はない。

そもそも結婚ってどうやってするものなのか？

結婚相手ってどこで知り合うのか？

社会人になったら、社内に結婚相手候補がいなかったら終わりなのでは？

って考えるけど、考えても答え出てこなくて考えるのをやめる。

これが結婚できない原因の一つだな。