牛乳は噛んで飲む

こっそり転職活動を行うグラフィックデザイナーのなんてことない日常。

買い物中毒だと自覚した日

とてもはずかしくて惨めなことなのですが、自分を戒めるために言います。

森田は今貯金が全部ひっくるめて50万円しかありません。

実家暮らしで、給料手取り20万円弱で、もうアラサーだというのに。いや、アラサーではなくサーになったんだった。とてつもなくお金に対してだらしがないんです。

なぜこんなにも貯金ができていないかというと、買い物中毒だからです。自分が買い物中毒だと気付いたのは今年になってから。自分が買い物中毒だと気付くことなく20代をすごしてしまいました。

自分が買い物中毒になったのは3年ほど前だと思います。今の会社で働きだしてからとにかくお金を使うようになってしまいました。

四年制の大学を卒業後、二年間専門学校に通ってから社会人になったので、同級生より社会人として働いている年数が短いです。この時点ですでに貯金出遅れています。いや、ちゃんとしてる人は学生時代から貯金しているんですが……

今は地方で働いているのですが、新卒で入った会社は東京にあったので一人暮らしをしていました。これがはじめての一人暮らしで、しかも住み慣れない東京という土地だったので完全にビビってオートロック付きの1ルームのアパートに住んでいました。このときのお給料は20万円。手取りにすると17万円ぐらいだったと思うのですが、家賃が7万円とかなり高額でした。1ルームでユニットバス、築年数25年ほどだったのに……お給料の大部分が家賃に消えて、自由に使えるお金はほとんどありませんでした。でもこのときは月々数千円ずつぐらいは確実に貯金できていました。

しかし働き出してから10ヶ月経ったとき、給料が遅配に。給料日前日に社員全員が会議室に呼び出されて、今月の給料は2週間後に払うと言われました。家賃の支払いは給料日の翌日だったのでゾっとしましたが、幸い学生時代のわずかな貯金と働き出してから少しずつだけれど貯金していた分で家賃も光熱費も滞りなく支払えたのでした。しかし翌月も翌々月も給料は遅配になり、4ヶ月後にはとうとう給料がいつ払えるか分からないという状態になりました。社内は殺伐とした北斗の拳のような世界になり、どんどん社員の方々が退職していくので個人の仕事量は増えるばかり。毎日終電に間に合わず朝まで働いているのに、お給料がもらえるか分からないとう状況で今までに経験したことがないくらい心身ともに疲弊していました。何もかもがめんどくさくなり、食事をすることさえ煩わしく体重が40kgを切り、生理も来なくなって働く気力も無くなってしまい退職することになりました。新卒で就職した会社をまさか1年半で辞めることになるとは想像もしていなかったことで、心も体もボロボロ。退職のときに未払いだった給料3ヶ月分を払ってもらえただけでもマシだったのですが。

東京で働きたいという気持ちはあったのですが、一人暮らしできる状態ではなかったので一旦実家で暮らすことに。一ヶ月ほど何もせず家で引きこもり、その翌月から転職活動をしたら運良く一ヶ月で転職先が決まりました。でも実はこれ全く運が良くなくて、求人票には月給20万円~と書いてあったのに実際は月給15万円。毎日終電まで働いても15万円。実家から通勤していたので、問題なく生活できていました。父上様、母上様ありがとう。馬車馬のように働いていたのですがに転職して半年で倒産してしまいました。なんだよ。

かなりズタボロな職務経歴なので次の転職先は見つからないのではないかと絶望的な気持ちだったのですが、転職活動をして三ヶ月で今の会社に転職できました。

今働いている会社もボーナスがなく、年収は相変わらず低い。仕事内容は同じことの繰り返し。でも徹夜が続くことはないし、休日出勤もないし、いじわるな上司もいない。「ぬるま湯」という言葉がぴったりの職場で働いています。

ここで働きだしてから、やっと自分に時間とお金を使うゆとりができました。季節ごとに新しい洋服や服飾品を買うようになり。年に一回しか行ってなかったヘアサロンには二ヶ月に一回行くようになり、カット・カラーだけでなくトリートメントやヘッドスパまでするように。ドラッグストアで適当に買っていた化粧品も、百貨店や専門店で買うようになり。海に行く予定もないのに脇を脱毛し、年に1、2回は海外旅行へ行く。

何かに取り憑かれたようにお金を使っていました。その結果がこれです。

今年はじめごろにソフィー・キンセラの「レベッカのお買い物日記」という本を読んで、はじめて自分は買い物依存症だということに気付きました。ほとんどクレジットカードを使っていなかったので、収入以上のお金を使うことはなかったのでこの本の主人公ほど重度ではありませんでしたが。

それから買い物をしそうになったら本当に必要なものなのかを考えるようにしたり、お金をかけるところとかけないところを決めたり、所有物を減らすように部屋を大掃除したりした結果、やっと小額ではありますが貯金ができるようになってきました。

でも貯まってきたと油断したら、また使っちゃうんですが……先月も8万円のダウンジャケット買ってしまったし……

完治までにはまだまだ時間がかかりそうです。

 

レベッカのお買いもの日記〈1〉 (ヴィレッジブックス)

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映画のほうがポップに仕上がってる気がします。